私の母親は4人兄弟で、とても仲が良く、母親の弟であるおじさんは、ムード-メーカー的存在で、毎年兄弟家族が集まる正月では、そのおじさんが会を盛り上げてくれました。面白くて、やさしくて、私もおじさんが大好きでした。そのおじさんが悪性リンパ腫になり、2か月ほどで帰らぬ人となってしまいました。おじさん家族は仲良しで、いつも笑いの絶えない家でした。葬式の時は、私より年下の長男が喪主を務めましたが、ありきたりなあいさつではなく、父親の闘病の様子や、家族と最後どのようにお別れしたのかなど、父親への想いがいっぱい詰まった素敵なあいさつでした。久しぶりに会って、ああ立派になったなと胸に来るものがありました。よく、結婚式などで新郎新婦のいろいろな写真をボードに貼って、飾るなんてことがあるかと思いますが、おじさん家族は、このお葬式で写真を飾りました。あまりこのようなことはないと思いますが、おじさんが結婚した時の兄弟たちも一緒に写った写真、子供たち3人がおじさんに絡みついて笑っている写真、奥さんと旅行に行った時の写真、子供たちが大きくなって、娘が結婚した時の家族写真など、おじさんの今までの様子がわかる素敵な写真でした。この写真を見たとき、おじさんへの家族の気持ちがすごく伝わってきて、亡くなって悲しいんだけれど、温かい気持ちになれる、家族の想いがギュッとつまったお葬式になりました。入院して状態が悪くなるにつれ、おじさんは、「兄弟たちに自分が苦しんでいる様子を見せたくない。自分が笑っているときの顔を覚えていてほしい。」と言っていたそうです。家族が作った写真立てには、おじさんの笑った顔がいっぱいありました。家族は、おじさんの想いを受けとって、このようなことをしたのだと思いました。けして不謹慎ではなく、こうゆうのっていいなと思いました。家族の仲の良さや、おじさんの人柄の良さがすごく伝わって、誰にでもできることではないと思います。私もいつか亡くなった時、こんな風に家族に見送ってもらえたり、見送る立場になった時、こんな風に見送れるような家族を作っていきたいと思いました。
40歳 女性 家族の想いがギュッと詰まった温かいお葬式
