これは自分の祖父の葬式でのエピソードです。自分の祖父は元気な人でした。祖父は平日、毎朝、天気が良ければ、ゲートボールへ行き、運動を行っていました。ゲートボールの腕は、区内の大会に優勝し、区長から表彰されるほどの腕前でした。また、自転車に乗り、坂道を上るときは立ちこぎはせず、座ったままこいでいました。祖父としては、必要ないから座ってこいでいるとのことでしたが、10代だった頃の自分が立ちこぎでもつらい坂を、祖父は座ったままこいで、坂を登っていました。かなりの健脚の持ち主で、当時60代後半でした。夏場はクーラーを使わず、上半身裸になり、扇風機の風と、窓を開け、外の風のみで夏場を過ごしていました。祖父は人柄もよく、町内会のイベントには必ず参加し、企画、運営を行っていました。自分は地元のコンビニでアルバイトを行っていましたが、自分が祖父の孫だと知った近所の方が、祖父にはいつもお世話になっています、ありがとうと言われることが多かったです。また、自分が進学するときに惜しみなく、お金を出してくれたと両親から聞くことがありました。さらに、自分が20歳になったときにお祝いとして、当時最新のテレビを買ってくれたことを覚えています。その際、お店の人に値切り交渉をして、表示価格より安く購入していました。元々、呉服屋で商売していたということもあり、その交渉術に圧巻していました。魅力ある祖父が亡くなったときは悲しかったです。そんな祖父のお葬式に、たくさんの方が焼香をあげにきてくれました。祖父の葬式を見て、自分が将来、死んで、葬式をあげてもらったときに、情でのつながりで多くの人が参加してくれたら、いいなあと思いました。そのため、多くの人と、良い交流、関係を築いていきたいと、祖父の葬式から感じました。莫大な遺産などは残していませんでしたが、自分の心には、祖父の葬式での風景が残っています。祖父から人と人とのつながり、信頼関係を大事にしろよと最後の最後に教わった気がしました。
28歳男 お葬式での大行列
