30歳女、結婚し数年になります。去年のことですが、夫の仕事関係で懇意にしていただいていた方(以下Aさん)が急逝されました。前からご病気を患っておられたそうですが、懸命に働いていらっしゃった最中のことで夫ともども私もショックを受けました。私はそこまで深いプライベートなお付き合いはなかったものの、数回お食事をご一緒させていただいたこともありお葬式には夫と参列することになりました。身内の小さいお葬式しか経験がなかったので、仕事先の方も大勢いらっしゃると考え、失礼のないよう注意して向かいました。まだお若い方でご病気で亡くなられたので、参列者の方も沈痛の表情をされていました。ですがただ1人、せかせかと動き回ってスタッフの方にあれこれ聞いたり指示している年配の女性がおられました。状況を見るに、どうやら亡くなられたAさんの奥様のお母様、要するに義母に当たる方でした。笑顔こそありませんでしたが、みなさんが俯いているなか、どこかハツラツとしている雰囲気さえ感じました。お葬式も終わり、夫とお暇させていただこうかと話し、改めてご家族にお悔やみとご挨拶をすると、たくさん用意しているから是非残ってくださいと昼食をご一緒させていただけることになりました。恐縮しながらも会場に入ると、皆さんまだ悲しい表情をされていました。Aさんのお父様が気丈に、しかし涙をこらえながらご挨拶をされ、会食が始まりました。家族の方からだんだんと昔話が広がって、一緒に働いていた方達やご友人などがAさんの思い出話をしながら、ときおり微笑みも見えながらお料理をいただきました。その時、あの義母さんが大きな声で「Aくんは次男だったけれど、そういえばうちの次男もね~」とまるで道端でご近所同士の会話のように話し始めたのです。そしてそこから次男の自慢話を延々と。挙げ句の果てにはAさんの会社の上司の方に「長男をなんとか雇ってくれないかしら!?急に言っても無理よねえ!」と楽しげに言い放ったのです。周りはドン引き、上司の方のお顔も引きつっていました。娘さんであるAさんの奥様は泣きながら退席、それにも気付かず話し続けるお義母さん。なかなかショッキングな出来事でした。
30歳女 おばさんの話が止まらない
