おばあちゃんの胸のあたりに一匹、カーテンレールに三、四匹程度姿を見せていました

それは私が年長さんだったか、小学校にあがるくらいの、幼い時のことです。

その頃の私はおじいちゃんおばあちゃんと一緒に夜寝ていたのですが、ある夜中、尿意を感じトイレに行こうとしました。
初めは怖くてトイレまでついてきてもらおうとおばあちゃんを起こそうとしたのですが、ぐっすり眠っていたので仕方なく急いで行ってすぐ帰ろうと小走りでトイレに向かいました。
そうして用を足した後、急いで部屋の入口まで戻り何もなくて良かったと安堵しながらドアを開けた瞬間、部屋の中でぼんやりと光る何かが見えました。

それは手のひらサイズでおばあちゃんの胸のあたりに一匹、カーテンレールに三、四匹程度姿を見せていました。
その光る何かは、ケラケラもしくはカラカラと乾いたような音を鳴らし、まるで人間には分からない言葉で喋っているようにも見えました。
怖くなった私は必死におばあちゃんの肩を掴み、目をぎゅっとつぶりながら、何度も「おばあちゃん!おばあちゃん!」と呼びました。
すると、起きてきたおばあちゃんが「あらトイレが怖かったの、また寝ようね」といってきたので、恐る恐る目を開けるとそこにはもう光る何かはいなくなっていました。
その数日後、おばあちゃんの体調が一気に悪くなっていき、入院するも結局帰らぬ人となってしまいました。

それからあの光る何かをみることはもうなかったけれど、今も私はあの何かがあの世におばあちゃんを連れて行ってしまったのではないかと思っています。