そもそも足首を掴むような仕掛けは、お化け屋敷内には一切ありません

高校学生時代の話です。

文化祭で、私のクラスはお化け屋敷を行うことにしました。

皆やる気満々で、音楽室や視聴覚室から借りてきた暗幕で教室内を真っ暗にし、中は机や椅子、それに体育館から持ってきたマットなどを用いてダンボールで覆い通路を完成。

図書館で借りたBGMで雰囲気も抜群。

その日、私は脅かす役として、入ってすぐのところの狭いエリアでスタンバイしていました。

二段に重ねた机の上に乗り、上からケミカルライトをつけた紐をユラユラとさせて人がある程度近くまで来たらそのライトを素早く上に引き上げる係。

隣には同じく机の上から水の入ったビニール袋を結んだ紐を上から落とす係のクラスメイト。

そのエリアには私達二人しかいなかったので、協力して客の反応を見ながら仕掛けを上げたり下げたりしていました。

暗闇に定番のBGMの中で高所で待つのも怖いかと思いましたが、お化け屋敷は好評だったらしくお客さんも随時入ってくる状態で、自分たちのところ以外でもそれぞれのエリアで悲鳴が聞こえると、してやったりととても楽しく脅かし役をしていました。

そして、当クラスのお化け屋敷は文化祭でのクラスの出し物として校内ベスト3に入る大盛況となりました。

その後、私が脅かす係の時間に私の家族や友達が遊びに来てくれていたので感想を聞いたところ、皆が一様に怖かったと言ってくれて、内心大喜び。

さらに、みなが「一番怖かったところ」を
「入ってすぐのところで、ライトがユラユラと上がったと思ったとたんに足首を掴まれたところ」
と教えてくれました。

ところが、入り口近くの仕掛けは、私とクラスメイトの二人だけ。

他には誰もいませんし、二人がいた場所も二段重ねた机の上。

そもそも足首を掴むような仕掛けは、お化け屋敷内には一切ありません。

私を怖がらせるための嘘かと思いましたが、クラスメイトの何人かもやはり家族や友人たちから同じようなことを言われたらしく、互いにそのことを確認したときにはヒヤリとした気分になりました。

クラスメイトたちも「この話題はやめよう」と、それ以上追及することはありませんでしたが、いまだに謎です。